遺言をのこすなら きちんと手順に則って!

初老の知人男性が心臓の手術をする事になり、
彼は自分に万が一の事があったら、
財産は息子達に相続させ、会社関係の事は補佐をしていた人に処分するように、
と、ワープロでタイプし、作成日を9月吉日とました。
それを引き出しにしまい、「何かあったら引き出しの中をみてくれ」、
と言って手術に挑みました。
幸い無事手術が済み、
遺言状はそれっきりになりましたが、
彼がしたこの方法、実は間違っているのです。
というのも、彼はワープロ書きしたものを、
自宅の引き出しの中にしまっていたのですが、これでは
万が一誰も見つけてくれなかったら、それで終わりです。
また遺言には、「自筆」「公正証書」「秘密証書」の3種類がありますが、
今回の彼のものは「自筆」に当たります。
これはワープロ書きではだめなのです。
そして日付も「吉日」では無効で「何月何日」かを、
特定できるものでなくてはなりません。
このように素人だと、きちんと作成したつもりでも、
無効になってしまう事があるのです。
折角つくるのならば、是非、きちんと規則に則った作り方で、無効にならない相続が
できるように作らないといけませんね。

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