2013年11月アーカイブ

世の中ではよく相続なんかで大変もめる事もございます。
しかもこれが身内でもめるものですから始末に負えないのです。
これは誰にも関係があるものの、特に多大な相続は大変時間もかかるようです。
難しい法律もあります。
そういう事はあまり知識として持ち合わせていない方も少なくないのが実情ではないでしょうか。
実はこのあまり知識として持ち合わせていない事が問題だったんです。
たとえば、どなたか身内の方や専門家などにすべて任せておられたために、実際にどういう事になったのかさっぱり分からない、というケースも多々ございます。
やっぱりこれに関しての基本的なことを知っておく事が必要なのではないでしょうか。
このような相続を円滑に進める方法としまして、遺言と言うものもございます。
遺言書はもしもの時、こうすれば残された家族たちは助かるだろうな、と思って作成するものだという認識が強いです。
それから後々のトラブルをなくす事も大切な理由です。
さらに言いますと、自分の想いや考えなどを伝える意味もあるんです。

親の会社の手伝いをして一緒に働く長男、献身的に介護をしてくれた長男の嫁、サラリーマンをしていて年に一回だけ帰ってくる次男、働きもせずに金を無心にくる三男。
このような家庭環境で相続が発生したらどうなるでしょうか。
民法が定める法定相続人は配偶者、直系卑属、直系尊属、兄弟姉妹ですので、長男、次男、三男が財産を承継することになり、献身的な介護をした長男の嫁は何ももらえません。
さらに、民法の法定相続分では長男、次男、三男がそれぞれ3分の1ずつ財産を分割することになります。
しかし、これではなにか不公平な感じがするのではないでしょうか。
そこで遺言をかきましょう。
長男に主要な財産はすべて譲り、介護をしてくれた嫁にはお礼の意味で少し財産を譲るといった内容はどうでしょうか。
しかし、法律には遺留分という制度があります。
これにより、次男や三男は遺留分減殺請求権を使って、主要な財産を取得した長男から一定の財産を奪うことができます。
ただし、廃除をすることによって遺留分を奪うことは可能です。
遺言を書くときは司法書士などの専門家とよく相談をして、法律をふまえながらも、遺言者の意志を十分尊重されるような案を提示してもらいましょう。